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●売掛金時効の問題

Q 私の会社で5年位前に発生した売掛金を、未だに払ってくれていない取引先があるのですが、どうしたらよいでしょうか。
消滅時効のことが気になるので、これまでに何度も請求書を送っているのですが....

A まず、結論からいいますと請求書を送っているだけでは、消滅時効をとめること(このことは時効の中断といいます。)はできません。消滅時効とは、権利を一定期間行使せずにいるとその権利が消滅してしまうという制度です。

消滅時効制度が設けられている主な理由は、社会の法律関係の安定のために、一定期間継続した事実状態はそのまま法律関係に引き上げ、これを履えさないようにしようとすることにあります。
つまり質問の事案では取引先が支払わないという事実状態によって取引先への売掛金がなかったものとして扱われてしまうのです。

ところで、権利が時効で消滅する期間は、権利の内容によって異なってきます。
一般の民事上の債権は10年であり、商事上の債権は5年が原則です。
然し、これには例外があり、もっと短い期間で消滅するものがあります。
身近な例を挙げてみますと、請負工事代金や医者の治療費等は3年、メーカー、問屋、小売店の各売掛代金等は2年、運送代金や飲食代金等は1年で消滅してしまます。

それでは権利が消滅時効にかからないようにするためには、どうすればよいでしょうか。
質問の事例のように、取引先に請求書を送っておきさえすれば大丈夫と思っている方が多いですが、単に請求書を送っただけでは消滅時効は中断しません。
消滅時効を中断するには、請求をした後6ヶ月以内に裁判上の請求即ち訴訟の提起等をしなければ消滅時効は中断しないのです。

そこで、相手方に債務の存在を認めさせることによっても消滅時効が中断することを利用して、債務の承認書を書いてもらうとか、小額でよいので内金払いを受けるのが良いでしょう。

上記のことは、消滅時効が完成した後といえども権利行使ができ得る有効な手段となりえますので(詳細な説明は省きますが)覚えておいて欲しい事項です。



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